🌟銭湯で出会った人々🌟
・やきとり屋のおっさん
・ちっこいオッサン
・タマリンピック
🦲🦲🦲🦲🦲🦲基本情報👑👑👑👑👑👑
名称:大蔵湯
種別:公衆浴場
到達時間:町田駅よりバス。「滝の沢」下車徒歩3分
歴史:昭和41年創業(町田で一番歴史ある銭湯)
リニューアル:2016年12月
訪問日時:2022/ 金:19時
設備:⭕️サウナ ✖︎露天風呂
客層:中高年が多め
混雑度:10人くらい
備考:駐車場あり。
アピールポイント:
・ジェットバスなどは一切なく、
お湯のみを楽しめるシンプルな造り
・木で作られたヒノキ風呂
♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️♨️
駅前には複数のバス乗り場がある。
バスの運転手に聞く。
私:「これ ”滝の沢” 行きますか?」
運転手:「行きますよ。」
バスに乗車する。🚌
10分ほどすると ”滝の沢” 到着。
道路を挟んで向かい側へ渡る。
少し歩くと煙突が見えてきた。
煙突がある銭湯もいまでは珍しくなってきた。
お湯の沸かし方で違いがあるようだ。
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◆煙突ありの銭湯♨️
※以下の手法はいずれも煙が発生する。
近隣への衛生面を考慮し、煙突から上部へ煙を排出。
①薪を燃やす🔥
昔ながらの手法。
建築業者などから余った木材を入手。
それを釜で燃やし、お湯の温度を保つ。
木材をチェーンソーで切ったり、
数時間ごとに釜へ木材をくべる必要がある。
オーナーに金銭的負担はないが、肉体労働が発生するのが難点。😓
しかし薪で沸かしたお湯は、どの手法よりもお湯がなめらかになるらしい。(銭湯店主から聞いた話)😳
②オイル(油)
オイルをドラム缶単位で業者から仕入れる。
それを機械で調整することでお湯を沸かす。😡
仕入料金や機械装置代が発生する。💸
◆煙突なしの銭湯
※以下の手法は煙の発生がない。
そのため煙突を設置する必要がない。
①ガス
サウナでの温度調整によく使われる手法。
機械操作により温度調整が可能。
仕入料金や機械装置代が発生する。💸
②電気
近代的な手法。
機械操作により温度調整が可能。
仕入料金や機械装置代が発生する。💸
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それぞれの手法にはメリット・デメリットあるが
薪をくべる手法は肉体的負担もあり、いまではあまり使われなくなっているようだ。
大蔵湯に到着。♨️
木のぬくもりを感じる外観。⛩
中へ入り、下駄箱に靴を入れる。👞
フロントのおばちゃんに、下駄箱のキーを渡す。
サウナ付き料金を支払う。🔥
すると以下を渡される。
・サウナバンド
・フェイスタオル
・湯上りタオル
・身体を洗う用のアカスリ
室内も全体的に木製の造り。🍂
フロントの横には、6人ほど座れるお休みスペースがある。
牛乳などの飲料水が入った冷蔵庫も置いてある。
木のぬくもりに囲まれながらの休憩は
まったり感がありそうだ。😴
脱衣場へ入る。
木製のロッカーに、木製の天井。🍂
天井からは、ボールのような光る玉が吊るされている。💡
キチンと清掃されていて清潔感がある脱衣場。✨
上部には、大正時代の屋敷にありそうな
アナログ黒時計も設置されている。🕰
” チ、チ、チ、チ。・・・ボ〜〜ン。” みたいな。
となりにはお休みスペースがある。
木製のイスが2つあり、テレビも設置されている。
横の扉を開けると、小さな坪庭が出現。🌴
イスも設置されているので、サウナ後にここでととのうことが出来る。😇
私は服を脱ぎ始めた。
後ろにはゴザが引かれたテーブルがある。🧺
真ん中にはうちわが置かれており、
ここに座って仰ぐことも可能。
サウナ後などにパタパタやりながら、
くつろげそうだ。🎐
服を脱ぎ、生命が誕生したときの姿になる。
そして生命の光を宿しながら、浴室へと向かう。✨
ーーーーーーーーー浴室内装ーーーーーーーーー
◆正面の壁には黄金の富士山が描かれている。🌟
いわゆるペンキ絵ではなく、タイル造りの壁に
スタイリッシュな感じで描かれている。
浴室内には3つの風呂があるが、
ジェットバスなどは一切なく、お湯だけを楽しめるシンプルな造りとなっている。🈚️
木製の天井や窓に囲まれており、さらに風呂のひとつは木で造られたヒノキ風呂である。🌴
木のぬくもりを味わいながら
落ち着ける空間が広がっている。😃
①ヒノキ風呂
広さ:10人くらい入れる
温度:40度
備考:木製の風呂。🍃
②熱めの湯🥵
広さ:2人座れる
温度:42度
③水風呂🚰
広さ:2人くらい座れる
温度:20度
④サウナ🔥
広さ:上段、下段で6人
温度:92度
種別:遠赤外線
備考:テレビやBGMはなし。✖︎📺
静かに落ち着ける空間となっている。
⑤立ちシャワー
1つ。
⑥お休み用のイス
浴室内に1つ設置されている。
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正面には黄金色に輝く富士山が、
雲を突き抜け顔をのぞかせている。
朝日が立ち昇る明るい絵だ。🌅
右側にある立ちシャワーへ向かう。
富士山への礼儀として、キレイに身体を流す。🤗
浴室内には3種類の風呂がある。🛁
” 普通の温度・ちょい熱め・水風呂 ”
普通の温度の風呂へ。
こちらは木製で造られたヒノキ風呂となっている。🌴
マリオみたいな顔のおじさんが、
腕組みしながら湯に浸かっている。👨🏻🦱
上を見ながら目をつぶるおじさん。😑
木のぬくもりを全身で感じながら、
湯に浸かっている。
Aボタンを押したら湯から飛び出しそうだ。🅰️
ヒノキ風呂へ入る。
10人ほどは入れる、比較的広い風呂だ。
温度は40度くらい。
横壁も床もすべて木で造られている。🍁
近代化されたモダンな風呂もいいが、
やはり木は風呂本来の味わいがある。🥺
マリオおじさんのマネをして、上を見る。
いろいろな角度から照明が放たれている。✨
照明の中で湯から立ち昇るゆげが
幻想的に揺らぐ。🌌
風呂にジェットバスなどは一切なし。
シンプルに湯につかり、空間を楽しむのも悪くない。😇
ヒノキ風呂を出て、熱めの風呂へ。🥵
こちらは2人入れるのがやっとの狭い造り。
温度は42度くらい。
こちらの風呂は外枠は木製だが、
横壁や床はタイル造りとなっている。
目の前には、脱衣場が見える。
中央にはゴザが引かれたテーブルが置かれている。
ゴザの上にはおっさんが座っている。
髪を短く刈り込んだ、ボウズ頭の男。🦲
おっさんはタオルを首に巻き、
頭をパタパタとうちわで仰いでいる。
屋台のおっさんにしか見えない。
☁️☁️☁️☁️☁️☁️ ☁️☁️☁️☁️☁️☁️ ☁️☁️☁️
脱衣場に屋台が出ている。
タオルをおでこに巻き、
ボウズ頭をうちわで仰ぐ男。🦲
看板には、” やきとり屋おっさん ” と書かれている。
「ヘイ、お待ち‼︎」
おっさんの威勢のいい声が聞こえる。
おっさん:「お兄さんたちもどうだい?」
おっさんは風呂から上がってきた
若者を呼び止めた。
若者:「なんですか?」
おっさん:「当店自慢の炭火焼きだよ。
サウナ出たてのホッカホカだよ。」
若者:「じゃ、ひとつ下さい。」
おっさん:「ヘイ、少々お待ち‼︎」
おっさんはパタパタと仰いでいる。
その様子をジッとながめる若者。
しばらくすると、おっさんは言った。
「いい感じで焦げ目も出てきたねー。」
若者は言った。
「それ、焦げ目じゃなくて剃り残しですよね?」
おっさん:「お客さん、冷やかしなら帰ってくれ。」
若者:「あんた、頭仰いでるだけだよね?」
おっさん:「営業妨害で訴えるぞ。」
若者:「サウナ出たてのホッカホカってどういう意味ですか?」
おっさん:「ママに聞いてみろ、カスが。」
おっさんは手で、若者を追い払う仕草をした。
おっさん:「うちは味が分かるお客しか相手にしねーよ。消えろ。」
おっさんは、風呂から上がってきたおっさんに声をかけた。
「やきとり屋台ですよー。いかがですか?」
風呂あがったおっさん:「ヤタイだか裸体だかしらねーけどよ。じゃまだからどけ。」
おっさんは見向きもせずに通り過ぎて行った。
風呂からじいさんがあがってきた。
おっさん:「おじいちゃん、やきとりどう?」
じいさんは何も言わずに通り過ぎていった。
若者:「・・・・・。」
若者のほうを見るおっさん。
おっさんはさわやかスマイルを作った。
若者:「・・・・・。」
おっさん:「もうできるから、まっててね^o^ 」
若者:「味が分かる客しか、相手しないんじゃなかったの?」
おっさん:「・・・・・。」
若者:「自分で言ったことですよね?」
おっさん:「こい‼︎ おら!!」
おっさんは若者の首ねっこを掴み、
サウナへ連れていった。
おっさん:「おい‼︎ みせてみろよ!!」
若者:「なにをみせんですか?」
おっさん:「おまえの気合いをみせてみろよ‼︎」
おっさんは、フルちんで仁王立ちになった。
おっさん:「本物のやきとりを見せてやる。」
おっさんは赤外線の前で、頭を仰いだ‼︎
「外はカリッ、中はふわっと〜。」
「煙で香ばしい香り。」
「水分を含まないからこその強み。」
おっさんの頭は、熱で赤くなっている。
若者:「・・・・・」
おっさん:「やきとりなめんじゃねぇーぞぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおーーーー!!! 」
若者はサウナから出た。
これ以上付き合ってられない。
風呂に浸かる若者。
さっきまでの事は忘れ、リラックスする。😇
「ふぅ〜。」
お湯の中で手足を伸ばす。
身体が柔らかくなってゆくのが分かる。
足を揉みながら、壁にもたれかかる若者。
するとケツに水圧を感じた。
よくみると、水中に排水溝がある。
お湯を勢いよく吸い込んでいるようだ。
ジッと排水溝をながめる若者。
おっさんは、排水溝から頭を突き出した。
「おまえを丸焼けにしてやろーか?」🦲
若者はあわてて、風呂からあがった。
お湯の中は危険だ。
立ちシャワーへ向かう若者。
頭から水をかぶり、気分転換をしよう。😇
立ちシャワーは、浴室内に1つだけ設置されている。
特に特徴はなく、シンプルな造りだ。🌟
この銭湯はジェットバスなどもあえてつけていない。
通常とは逆の発想で、シンプルを売りにしているのだろう。
若者は立ちシャワーについた。
仁王立ちになる若者。
お湯と水のスイッチがある。
横に回すと出てくる造りとなっている。🚰
他の銭湯では、たまにプッシュ式のものもある。
プッシュ式は一定時間出ると止まってしまう。🚱
横に回す式であれば出続けるので、
自分の好きなタイミングで止めることが出来る。
若者はスイッチを捻った。
蛇口からおっさんが頭を突き出した。
「表面をカリッと仕上げてやろうかよ。」🦲
立ちシャワーから出て、座りシャワーへ向かう若者。
今日はもう疲れた・・・。😣
ぐったりとしながら、イスに座る若者。
鏡に写る自分の顔を眺めた。
眼元にクマが出ているように感じる。
髪の毛を洗い出す若者。
頭を泡立たせ、ゴシゴシと磨いてゆく。
” ゴシ、ゴシ、ゴシ。”
ひと通り洗い終えると、シャワーで頭を洗い流した。
再度鏡で自分の顔を眺めてみる。
さきほどよりも少し元気になった気がする。😇
身体をキレイにすれば、心もリフレッシュするのかもしれない。🌟
若者はタオルに石けんをつけ、身体を洗い出した。
全身をタオルでゆっくりとこすってゆく。
全体をこすり終えると、シャワーで洗い流す。🚿
身体から汚れが流れ落ちてゆく。
同時に心の疲れも洗い流されてゆく。
だんだんと自分を取り戻していく若者。
だいぶ元気になったようだ。
身体を拭いて、今日は帰ろう。
泡立ったタオルを、目の前のオケに入れる。
オケからおっさんが頭を突き出した。
「頭でジョリジョリしてやろうかよ。」🦲
若者は後ろへひっくり返った。
ジョリー:「ジョリ、ジョリ、ジョリン⤴︎」
後退りする若者。
おっさんは徐々に間合いをつめてくる。
「ジョリリリん⤴︎」
ダメだ。後ろは壁になっている。
もう逃げられない‼︎
ジョリー:「本物のやきとりをみせてやるよぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおこらぁぁあああああああああああああああああああーーーー!!!」
そのときだった‼︎
脱衣場から警察官が入ってきた。
「ちょっとお話しを聞かせてもらえますか?」
おっさんは屋台を爆破した。
・・・・・1時間前。
複数の客から、フロントへ通報が入っていた。
” 変態が屋台の中で、頭を仰いでる。
やきとりはつくっていない。”
銭湯のオーナーは町田警察署へ連絡。
1時間後突入。
完
☁️☁️ ☁️☁️☁️☁️☁️☁️ ☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️
サウナへ向かう。🚶♂️
上段・下段で6人。
温度は92度。
テレビや BGMは一切ない。❌
静かに自分と向き合うことができる。
新しい自分と出会える瞬間。🤫
己と向き合うこと約10分。
私はサウナを後にした・・・。
サウナを出ると、入口から男が入ってきた。
なぜか腰を屈め、前傾姿勢で歩いている。
ヒノキ風呂へと向かう男。
浴室を這うねずみ男のように見える・・。
ねずみんはヒノキ風呂へ入った。🐭
そして入口付近で、座らずにしゃがんだ。
しゃがみながら、笑顔で前を見るねずみん。🐹
ぜったいいい人。
立ちシャワーで汗を流し、水風呂へ向かう。🛁
温度は20度。
2人座れるほどの広さ。
身体全身で水を受け止める。
体内では細胞が分裂を起こし、増殖を始める。
細胞はミクロ単位で重なり合い、
無数の生命を生み出す。
私の身体から、無数のちっこいオッサンが生まれた。
オッサンから生まれた、ちっこいオッサン。
ちっこいオッサン①:「だれか酒もってこいよ。」🍺
ちっこいオッサン②:「つまみも必要だべ。」🥟
ちっこいオッサン③:「金の蔵行っちまったほうが早いだろ。」
ちっこいオッサン④:「それもそうだな。」
ちっこいオッサン⑤:「じゃ、決定。みんなで金の玉へGO。」
ちっこいオッサン達は、排水口の中へ消えていった。
浴室内にはお休み用のイスが一つ配置されているが、使われている。🙅♀️
座りシャワーの前へイスを配置し座る。
周りを見渡しながらお休み。😞
ヒノキ風呂におじいさんが入っている。🌴
じいさんは首まで湯に浸かっているが、
水面で首振ってリズムをとっている。🎵
その横の座りシャワーでは、
ケロリン持ったじいさんが、オケのフチをキュッキュ、キュッキュとタオルで拭いている。
軽快にオケを回すDJG3。
G3はオケを回しながら、
ヒノキ風呂のじいさんを見ている。
完全にコラボのタイミングを伺っている・・。
ヒノキ風呂から天井を眺める。👀
四方八方からスポットライトの光に照らされている。✨
天井に立ち込めた湯気が照らされ、
幻想的な空間が広がる。🌁
子供のころ、夢の中でこの光景を見たような気がする。
天井はかなり高く、二階ぐらいある。
天井付近には、木製で作られた障子のような窓がついている。
江戸時代の屋敷にありそうな障子。🎎
いまにも中から、三味線の音が聞こえてきそうだ。
☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️
” シャン・・・。シャンシャンシャンシャン。”
三味線が聴こえてくる。
ゆっくりと障子が開く・・・。
やきとり屋のおっさんが、フルちんで立っている。
奥には、三味線を持った女がいる。
着物を着ていて、顔は髪で隠れている。
そして女の隣には、巨大な王がはだかで座っている。👑
とてつもない巨体だ。
5メートルほどあるカバにしか見えない。
中でも驚きなのは、玉袋の大きさである。💡
玉袋だけで、巨体な下半身をほぼ隠してしまっている。
大きな身体と権力を持つ王。
しかし一番の魅力は、謙虚な人格にある。
けっしておごることなく、王という地位にあぐらをかくこともない。
目をつぶり、静かに座る王。
召使い:「王さま、ご機嫌はいかがでしょうか?」
王:「・・・・・。」
王は目をつぶっている。
召使い:「食事の用意はまだか?」
召使いは調理人に言った。
調理人:「はい、ただいまお持ちいたします。」
・・・・・10分後。
数名の男が、巨大な握り飯を運んできた。🍙
召使い:「王様の横へ配置しろ。」
王の前方は、巨大な玉袋がおかれている。💡
そのため食事は横に配置しているのだ。
王:「・・・・・。」
召使い:「王様、どうぞお召し上がりください。」
握り飯にカブリつく王様。
召使い:「お召し上がり方も豪快で力強いです。
さすが王様。」
王:「たまたまだ。」
召使い:「何をおっしゃいますか。本当に謙虚なお人柄でございます。」
王は5分ほどですべてたいらげてしまった。
召使い:「お味はいかがでしたでしょうか?」
王:「・・・・・。」
召使い:「しかし、本日もみごとな食べっぷりでございました。」
王:「たま玉だ。」
すると広報担当が部屋に入ってきた。
広報担当:「失礼いたします。」
召使い:「どうしたんだ?」
広報担当:「本日はご報告があり参りました。」
召使い:「報告してみろ。」
広報担当:「はい。下界でサウナーを集めた大会が開かれるそうです。」
召使い:「ほーう。何という大会だ?」
広報担当:「 ” タマリンピック ” という大会でございます。」
召使い:「どのような大会なのだ?」
広報担当:「下界にある ” サウナ ” というものに入り、時間を競う大会となります。」
召使い:「サウナ?なんだそれは・・・。」
召使いは入口のほうを見た。
やきとり屋のおっさんが、
フルちんで腕を組んでいる。
召使い:「おい、門番‼︎ お主最近まで下界におったな。サウナというものを知っておるか?」
おっさん:「けっこういいよ。」
広報担当:「我が国のアピールのためにも、ぜひ王様に出場していただきたいと考えております。」
召使い:「なるほど・・・。」
召使いはしばらく無言で考えていた。
そして王様に言った。
召使い:「王様、これはまたとない大チャンスです。」
王:「たまたまだ。」
召使い:「ぜひ出場いたしましょう。我国の発展
に利用できます。」
召使いは広報担当に言った。
召使い:「日程は決まっているのか?」
広報担当:「大会は一ヶ月後になります。
その前に記者会見がございます。」
召使い:「そうか・・。まずは記者会見だな。」
・・・・・記者会見当日。
会見上には、多くの記者が集まっていた。
外国人記者クラブも出席している。🇱🇹🇱🇺🇨🇳
王の周りでは、カメラフラッシュがたかれている。📸
日本人記者:「まず、今回の出場にいたる経緯を教えていただけますか?」
王:「たまたまだ。」
中国人記者:「この大会をどのように知ったのですか?」
王:「玉玉田。」
アメリカ人記者:「 Can you win?」
玉:「tamatamada.」
・・・・タマリンピック当日。
場所はサウナの聖地フィンランドにある
ヘルシンキ。🇲🇨
受付会場では、やきとり屋のおっさんが
フルちんで仁王立ちしている。
「世界に本物のやきとりを見せてやる。」
そして会場では、世界各国の出場者が
静かに開始を待っている。
中央に用意されたサウナ。🔥
ルールはいたってシンプル。
サウナに最後まで入っていられた者が優勝🥇
ヤルかヤラれるかの真剣勝負。
まさに真剣での斬り合いである。
” プル、プルプル、プルプル、プルルン。” 🍑
会場内に開始を知らせるベルが鳴り響いた。
中央のサウナへ向かう、
世界各国の選手たち。🇲🇨🇷🇴🇱🇻🇲🇷
日本代表の王様も、
重い腰を上げた。👑
召使い:「みなの者。用意はよいか。」
家来達は王の周りに集まった。
左右に整列する家来たち。
そして大きな玉袋を、両脇から支える。
一例に並び、ゆっくりとサウナへ向かう。
” 御恩と奉公 ” 古き日本の魂が蘇る。🎎
王は家来のためにサウナへ向かう。
家来は王のために玉袋を支える。💡
これぞ日本が世界に誇るべき ” 大名行列 ”。
古き良き伝統文化だ。
フィンランド選手:「・・・・・。」
中国人選手:「・・・・・。」
アメリカ人選手:「・・・・・。」
サウナの中に、身体をまるめて入る王。
しかし玉袋がひっかかり入らない。
家来達は玉袋に体当たりした。
全員で押し込む。
そしてなんとか玉袋をサウナへ詰め込んだ。💡
サウナの中は、200度に設定されている。
信じられないほどの過酷な状況。
世界各国の選手達は、一瞬で戦意喪失した。😵
フィンランド人選手:「ぼくの知ってるサウナじゃない。」
パプワニューギニア人:「あほですか?」
アメリカ人選手:「 Do you believe in god?(あなたは神を信じますか?)」
次々にサウナから逃げ出してゆく選手達。
残ったのは3名の選手。
エントリーNo1:中国人選手(王)
エントリーNo5:インド人選手(ヴィハーン)
エントリーNo8:日本人選手(王)
3名の選手はサウナに座る。
すでに3名の身体からは、ゆげが立ち昇っている。♨️
・・・・・5分後。
すでに限界が近い選手達。
極限状態の中意地をみせる。💪
特に中国人選手は目がいっちゃっている。
プライドだけで席にしがみつく中国人。
そのときだった‼︎
中国人は、いきなり麻婆豆腐を作りだした。
慣れた手つきで調理する。
「はい、一丁‼︎」
そして誰もいない前方に、麻婆豆腐を差し出す。
インド人選手:「・・・・・。」
王:「・・・・・。」
中国人はそのまま固まった。
しばらくすると、再び席に座った。
前方を目を見開いて見つめる、中国人選手。
そして唐突に言った。
「シルクロードが見える。👁」
そのままゆっくりとシルクロードを歩き出す
中国人。
静かに扉を開け、サウナから出て行った。
現地時間13時32分。
中国人脱落。
記録:6分40秒。
タマリンピックは、
王とインド人の一騎打ちとなった。
そのころ受付会場では・・・・・。
受付会場では、やきとり屋のおっさんが
屋台で仁王立ちしている。
会場にアナウンスが流れてくる・・・。
” タマリンピックも最終ステージに入っております。最後はインド人選手と日本人選手の対決です ”
それを聞いたおっさんは
遠赤外線のスイッチを入れた。
そしてうちわを手にとり、
ものすごい勢いで頭を仰ぎ始めた。
ボウズ頭からゆげが立ち昇る。♨️
「おまえらに本気のやきとりを見せてやる。」
日本人:「・・・・・。」
中国人:「・・・・・。」
アメリカ人:「・・・・・。」
サウナでは、王とインド人が一騎打ちしている。
お互いの様子を伺う両者。
一歩もゆずる気はないようだ。
・・・・・30分後。
すでに人間の限界を超えているはずの両者。
精神が肉体を凌駕している。
インド人は目をつぶり、静かに瞑想している。😑
いっぽう王は、椅子を掴み身体を震わせている。
限界が近いが、武士道精神で踏みとどまっている。👺
そのときだった‼︎
サウナの入口から、声が聞こえてくる。
王の召使い:「カレーできたよ。」
インド人選手:「まじでーー‼︎」🇮🇳
インド人選手は、サウナから出ていった。
現地時間14時05分。
インド人脱落。
記録:36分52秒。
サウナから出てきた王を、
世界が拍手喝采で迎えた。👏
韓国人:「すばらしー」
中国人:「あなたは武士だ。」
アメリカ人:「 King of the sauna.」
王:「たまたまだ。」
会場案内人:「優勝おめでとうございます🎉
お疲れでしょう。最高の水風呂をご用意しておりますのでこちらへどうぞ。」
案内人に連れられ、水風呂へ向かう王。
しばらくすると、大きな水風呂が見えてきた。
会場案内人:「こちらは世界に一つしかない、最高の水風呂になります。どうぞお入り下さい。
あなたにはその権利がある🎉 」
ゆっくりと水風呂に入る王。
頭からも水をかぶる。
その瞬間、衝撃が走る‼︎
なんなんだ、この感覚は・・・・。
いままで経験したことがない・・・。
説明するにもしようがない。
夢の中にいるようで、ただただ気持ちがいい。😇
王の脳内では、ととのいが発生していた。
サウナで限界を超えるまで自分を追い込んだ。💪
そしてそこから一気に解放されてゆく。
地獄から天国へ羽ばたいてゆく王。🕊
こんな気持ちは初めてだ。
身体中からエネルギーが満ち溢れてくる‼︎
王のテンションは、フルMAXになった。
王:「たまたま玉玉玉タマタマタママタタタタタタアイタタタタた玉ま玉タ玉マ王ta玉maマタマタ三又又三たまたまたまままーーんまっつぅーーー⤴︎。」
それを見たやきとり屋のおっさんも、
テンションMAXになった。
おっさん:「フルパワーだコラァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーー!!!」
超高速回転で頭を仰ぎ始めた。
会場のセキュリティが走ってきた。
「どうかされたんですか?」
セキュリティはおっさんに言った。
セキュリティ:「あなたは?」
おっさん:「私はサウナーです。」
セキュリティ:「やきとりはつくっているんですか?」
おっさんは屋台を爆破した。
完
☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️☁️
ヒノキ風呂で身体をあっためたら、
再びサウナへ。🔥
2セット目に挑戦である。
五分ほどで限界になり、サウナを出る。
水風呂へ向かう。🛁
頭にタオル乗せて水風呂に浸かる。
水の温もりを味わう。☺️
すると小さな女の子が近づいてきた。
女の子は水風呂の横壁の上に座った。👧
真横から私をガン見する女の子。
とてつもない至近距離で中年男をガン見している。
おそらく、得体の知れない生物だと思っている。人の心理は、目を見れば大体分かるものだ。👁
水風呂から上がり、イスに座る。💺
横の座りシャワーに男が座っている。
ボウズ頭で少し太っている。🦲
無精髭を生やし、髭がもみあげとつながっている。
男は急に振り向いた。👁
こちらを見ながら、しかめっ面でワキを洗っている。
しばらくすると、立ち上がった。
そして前の壁にもたれかかり、尻を洗い出した。🍑
そして再びしかめっ面で後ろを振り向く。👁
一通り洗うと、シャワーで身体を流し始めた。
洗い終えた男は、急に小走りでヒノキ風呂へ向った。🌴
そしてヒノキ風呂へ入る。背中に泡が付いている。🤭
お湯に浸かり、まったりする男。
気持ちよさそうだ。
すると、不意に横を見た。
そして突然立ち上がり、大股走りで風呂の外へ。🏃♂️
座りシャワーへ座ろうとした若者に言った。
「そこ使ってるんです。」
驚いた顔して男を見る若者。
なんのことかわからない表情をしている。
しばらくすると、若者は意味を把握し
別の席へ移動していった。
再びお湯に戻る男。🔙
私は男が使っているという場所を見た。👀
クシャクシャのティッシュと、ヒゲ剃りが置いてある。
使用している席だと気づくはずがない・・・・。
男はしばらくお湯に浸かっていた。
しかし数分後、何かに気づいたような表情をする男。
急に立ち上がり、小走りで風呂から上がった。
そして脱衣場へ走っていった。🏃♂️
数分後、脱衣場から戻ってくる男。🔙
小走りで座りシャワーへ。🏃♂️
席に座り、歯を磨きはじめた。
たまに、しかめっ面で後ろを振り向く。👁
男のとなりにおじいさんが座った。
おじいさんはオケにお湯を汲んでいる。
そして自分の股間に、勢いよくお湯をかけた。♨️
そのときだった‼︎
となりの男が・・・・・・。
何か起きると思ったが、何も起きなかった。
男は歯を磨き終えた。🔚
すると立ち上がり、小走りで入口の方へ向かっていく。🏃♂️
入口手前でピタッと立ち止まった。
そして上部の時計をジッと見ている。👁
本日もいいお湯でした♨️
『癒し』『健康』『おもしろい』『笑える』『ブログ』
🎊🎉