広末良造(58歳)
大阪府出身
早稲田大学卒業
会社へと向かう、広末良造。
彼は中小企業で働く、サラリーマンである。
大学卒業後、36年間勤務。
毎日同じことの繰り返し。
会社に到着した良造は、PCの電源をつけた。
ジッと画面を見つめる。
「広末さん‼︎ 」
後ろから、声がかかる。
振り向くと、若い男が立っている。
男は、広末の上司(30代)だ。
広末良造をすんなりと追い越し、
上司の座へとついた。
若手上司:「広末さん、頼んでた資料まだですか?」
広末:「・・・・。」
若手上司:「急いでもらえませんか。」
上司とはいえ、自分より勤続も年も低い若者。
広末は、上司づらされるのが
ずっとまえから気に入らなかった。
若手上司は、部屋を出ていった。
トイレへ入る。
若手:「ふ〜〜〜。」
小便をする上司。
すると、トイレの扉がひらく音がした。
上司は、振り返った。
広末良造は、若手上司にラリアットをかました‼︎
床へ這いつくばる、若手上司。
若手上司:「なにするんだ‼︎ 」
ゆっくりと、上司に近づいてゆく広末。
広末良造:「ずっとま・えから〜〜
ワレーーのこと〜〜 」
良造は、倒れている上司の顔面に、
ケツをセッティングした。
広末:「ファイブ。」
良造は目をつぶった。
「フォー。」
そして、パンツを下ろした。
「スゥリー。」
背中をピンと張る。
「ツー。」
自らの顔の前へ、両手を伸ばした。
そして手のひらを重ね合わせ、ひし形をつくる。
「ワン。」
良造の目が、カッと見開いた‼︎👁
「お時間です。」
良造は、Heを放った。💨
若手上司:「ぐぁーーーー、おぅらぁーーー!(◎_◎;) 」
若手上司は天に召された。
午後5時。
業務を終え帰宅する、広末良造。
広末は家賃を滞納し、アパートを追い出されたばかりだ。
今日はどこで寝ようかと、住宅街をブラブラとしていた。
すると、教会がみえた。
中で、キャンドルの火が
ゆらゆらと揺れているのが見える。🕯
良造は、キャンドルが異常にきらいだ。
広末:「平和ボケしやがって・・・ くそが。」
広末は、教会へ入った。
バイオリンとチェロの聖歌隊が
かろやかなメロディーを奏でている。
広末は歩いてゆき、聖歌隊の若者に話しかけた。
広末良造:「おまえは、聖人なのか?」
若者:「・・・・はい?」
広末良造:「性人じゃなくて?」
若者:「は?」
すると、神父が歩いてきた。
そして正面の祭壇に立った。
手には、聖書を持っている。
広末良造:「それ、性書でしょ?」
これから、お祈りが始まるようだ。
聖歌隊のメンバーは演奏をやめた。
そして、お祈りのポーズをする。
目を閉じ、ゆっくりと天を仰ぐ神父。
神父:「天に召します我らの父よ・・・」
広末良造:「天に召させてやるよ。」
良造は、神父にラリアットをかました‼︎
そして、倒れた神父の顔に
ケツをセッティングした。
広末:「ファイブ。」
良造は目をつぶり、相手にケツを向けた。
「フォー。」
そして、パンツを下ろした。
「スゥリー。」
背中をピンと張る、良造。
「ツー。」
顔の前に両手を伸ばした。
そして手のひらを重ね合わせ、ひし形をつくる。
「ワン。」
良造の目が、カッと見開いた‼︎👁
そのときだった!!
手のひらで作ったひし形の中に、
キャンドルが現れた‼︎
ゆらゆらと火を灯す、キャンドル。🕯
すると、キャンドルの火の形が
徐々に変化してゆく。
そして、火は人の形となった。
ひし形の向こうで、光り輝く人間。✨
人間は、こちらへ向かって飛んできた‼︎
あたりが、まばゆい光に包まれた。✨
広末良造:「ぐぉーーー。目がかすむ!!」
良造は、目をつぶった。
しばらくして、良造は目をあけた。
目の前には、一人の男が立っている。
広末:「だれだ、おまえは?」
CANDLE JUNE:「私はクリスチャンです。」
広末:「クリスチャンがなんのようだ?」
CANDLE JUNE:「あなたの心に、平和の火を捧げにやってまいりました。」
広末良造:「おれの心が荒んでいるとでも言いたいのか?」
CANDLE JUNE:「あなたの心に、キャンドルの火を灯したい。」
広末は男の目を見た。
純真無垢な目。
汚らわしさは微塵もなく、ただ純水に輝いている。
そう、それはまるで
キャンドルの灯火のようだ。
CANDLE JUNEの灯火に、吸い込まれてゆく。
広末良造は、思った。
いつからか、心が荒んでいたのかもしれない。
もう人を憎むことはないであろう。
人に攻撃をすることもないであろう。
広末良造の心は洗われた。✨
しかし、強がりを続けてしまう良造。
広末良造:「おまえになにがわかる?」
広末は、怒って教会から出ていった。
しかし一分後、ユニコーンに乗って戻ってきた。
広末:「私が悪かった。」
CANDLE JUNE:「もう他人を天に召してはならない。」
広末:「うん、わかった。」
CANDLE JUNE:「あなたは、他人の気がしない。」
CANDLE JUNEは、良造に手を差し出した。
CANDLE JUNE:「住む家がないのなら、私の家にくればいい。」
広末は、人の良心というものに
はじめて気付かされたのであった。
二人は、CANDLE JUNEの自宅へと向かった。🏠
家につくと、リビングへ通される広末。
CANDLE JUNEは、映画やドラマ鑑賞が趣味だ。
リビングには、たくさんのDVDが置かれている。
広末良造は、その中のひとつを手にとった。
” 映画「バスカヴィル家の犬」”
主演は、広末涼子や岩田剛典など。
” 黒犬の呪い ” が伝わる瀬戸内海の離島で起きた
遺産相続を巡る怪事件。
良造は、DVDをデッキへ入れた。
画面に犬が現れた。
「ワン。」
良造の目が、カッと見開いた‼︎👁
「お時間です。」
良造は、Heを放った。💨
CANDLE JUNE:「どうしようもねーぞ
このおっさんーーー!! 」
完