🌟銭湯で出会った人々🌟
・パラパラじじい
🦶🦶🦶🦶🦶🦶基本情報🦶🦶🦶🦶🦶🦶
名称:吉野湯
種別:公衆浴場
到達時間:徒歩約5分
歴史:大正12年〜
リニューアル:2020年9月
訪問日時:2021/ 日曜 16:30
設備:✖︎サウナ ✖︎露天
客層:中高年
混雑度:5人くらい
アピールポイント:
・天然地下水の水風呂
・熱湯
🚪🚪🚪🚪🚪🚪🚪🚪🚪🚪🚪🚪🚪🚪🚪
※上記はイメージ画像です
穏やかな住宅街の一画に
「ゆ」と表示された外灯。🏠
その脇に入口がある。
外観は温泉宿って感じで、なかなかな風情を味わえる。⛩
暖簾をくぐるり、下駄箱に靴を入れる。
下駄箱はネズミ色で、なかなか洒落ている。🐭
キーは四角い木の板で、真ん中に〝三” と書かれている。昔ながらのなつかしさを感じた。🗻
よこに目をやると、ピンク色の小さな置き物が。
中には水が入っていて、イルカが数匹泳いでいる。とてもキレイで癒される。🐬
扉を開けると、フロントがあった。
おばさんが座っている。
メニュー体系はいたってシンプル。
入浴480円であとはタオルなどの用具代となっている。
私:「タオル買えますか?」
おば:「タオルは買えるし、貸すこともできますよ。」(20円)
感じよさそうなおばさん。
借りることにして、合計500円を払った。💴
”男“の暖簾をくぐり脱衣場へ。
上の高い天井からは、ボール状の電球が多数吊されていた。💡
旅館みたいでなかなかセンスがいい。🏯
入ってすぐ右側に、小さな庭園風のスペースがある。ここで涼むことができそうだ。🍁
逆側には鏡と椅子が三つほどあり、
台の上にドライヤーが置かれてあった。
空いているロッカーを開けて、
衣服を脱ぎはじめた。🧺
すると下のロッカーとの間に、
スペースが確保されていることに気がついた。😲
服を脱いでいると、荷物の一時置き場がほしい
と思うことがよくある。
このあたりに、ナイスな配慮が感じられる。💮
脱衣場は全体的にキレイだ。
かなりこまめな掃除を行なっているのだろう。
🧤
いざ浴室へ。😤
正面には大きな富士山の絵。🗻
古めかしい感じではなく、
青くスタイリッシュな富士山。🌄
脇にいまでは珍しい〝ケロリン” の桶が積み上げられている。🐸
あと入口に荷物置き場が設置されている。
🥯
ーーーーーーーーー浴室内装ーーーーーーーーー
◆浴室全体は白を基調とした造りと、
突き抜けた高い天井が開放を与えてくれる。🌁
壁には富士山が描かれており、
昔ながらの風情も感じさせてくれる。🍂
①高熱湯🔥
温度:44度
②多目的風呂
・ジェットバス🗽
広さ:1人用
・電気風呂🏌️♂️
広さ:1人用
・何もないスペース🎭
広さ:2人座れる
※温度は40度
③炭酸風呂
広さ:4人くらい足伸ばせる🦵
温度:36度くらい
④水風呂
広さ:2人座れる🎎
温度:20度
⑤立ちシャワー
一つ。🧚♂️
上部固定型。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
まず左手の立ちシャワーへ向かった。🚿
蛇口が ”湯” と ″水” に分かれている。
回すと上からシャワーが降ってくる作りだ。👼
立ちシャワーでお湯をかぶり、
座り席へ向かう。
シャワーは固定で温度調整は不可。🙅🏿♂️
ぬるめのお湯が出てくる。🌧
下にはカランがある。
壁に”荷物の置きはやめてください”
と書かれている。🙅♀️
そのよこには手掴みにできるとってがついてる。
バリアフリーだろうか。
たしかに年配の方が多い。👴
シャンプーとボディーソープが備えつけてある。
私は髪を洗い始めた。
鏡が曇っている。
お湯をかけてみたが、なかなか曇りが取れない。
顔が見えない・・( ͡° ͜ʖ ͡°)
ジェット風呂へ向かった。
体感では39度くらいか。
背中あたりにほどよいジェットがあたる。👏
頭の配置用に水まくら(つめたい鉄の筒)がある。これがひんやりして気持ちいい^_^😴
何気なく右方向へ目をやった。
座り席でおじさんがタオルを泡立てて、
ごしごしと身体を洗っている。
今度は背中を曲げ、足をごしごししだした。👣
よく見ると、指と指の間にタオルを掛けて
⇆と引っ張っている。🦶
おじさんは黙々と洗い続けている。🗿
私は隣へ移動した。🛹
今度は電気風呂だ。
両わきから電気が流れてくる。🙆♂️
言葉では説明できない、いやーな感じが下っ腹あたりに集まる。🌚
電気がいったん止まる。
故障だろうか。それとも誰かが止めたのか?
いろいろ考え一息ついていると、
また電気が流れてきた。
下っ腹が怪しく黒光りする。🌚
3、4回繰り返したのち、
これ以上続けられないと判断した。❌🆘
なかなかキツいが、癖になりそうなキツさだ。
この感じが健康にもいいらしい。🌝
炭酸風呂へ。
炭酸風呂はめちゃくちゃぬるめ。💤
壁には以下のように書かれていた。
「長時間の入浴は、他のお客様に迷惑ですのでおやめください。」🙅♀️
気持ちは分かる。ずっと入っていられる感じ。
🥴
次に高温風呂へ。
体感で44度くらい。かなりアツめだ。💥
足を広げ全身に熱を受ける。
額から汗が吹き出してくる。🥵
心地よい暑さだ。
炭酸風呂へ目をやると、
じいさんがパラパラを踊っている。🕺
手を交差させたり、離したりを繰り返している。
お湯でテンション上がったのか?
彼はバブル時代へ行っている。
おそらく、
古きよき時代を感じさせる銭湯の空気感が、
じいさんをタイムスリップさせた。
☁️☁️☁️☁️☁️☁️ ☁️☁️☁️☁️☁️☁️
気がつくと、私もタイムスリップしていた。
時代は平成序盤のバブル期。
人々は景気に浮かれ、テンション上がっていた。
⤴️
場所は銀座有名ディスコ店。
中に入ると、爆音が流れてきた。💥
煌びやかなライトに照らされた室内では、
無数の人々が奇声を上げ踊り狂っている。
人々は日常を忘れ、理性を失っている。
女は肌を露出し、男は札束をばら撒いている。
狂喜乱舞とは、まさにこのことだ。
そのど真ん中で踊る、1人のじいさんがいる。
じいさんはパラパラを踊っている。
私はじいさんの元へ歩いていった。
じいさん:「フゥア、フゥア、フゥ〜。」
手を交差させ、テンション上げ上げになってる。
⤴️
パラじい:「 フゥワ、フゥワ、
フゥッ、フゥ〜。」
じじいは扇子もヒラヒラさせちゃってる。
何やってんだ、このじじいは。
私:「 あんた、恥ずかしくないのか?」
じじい:「今を楽しんで、フゥワフゥ〜〜。」
私:「あんた、この時代の人じゃないよね?オレ知ってるよ。」
パラパラ:「時代の寵児。フゥワ、フゥワ⤴️ 」
じじいは聴く耳持たない。
なにがフゥワ、フゥワだ
こいつ。
俺らの居場所は、
ディスコのお立ち台ではない。
何より時代は平成初期じゃない。いまは令和だ。
ガラの悪いヤカラが話しかけてきた。
ヤカラ:「オタク、見ない顔だね。どこの人?」
するとじいさんは突然、衣服を脱ぎ出した‼︎
そのままフルチンになり、パラパラを踊り続ける
じいさんは、とうとう頭がおかしくなった。
もうなす術はない。
周りの連中が
いっせいにじいさんに集まってくる。
ヤカラ連中:「おいおい、じじいのストリップ
劇場が開幕したぞ(^ω^)」
成金社長:「なんだこいつはー。面白い^o^
いくらでもやるから踊ってみろ。」
社長はじいさんに向かって、札束を投げた。
ホスト:「じじい、最高だぞー‼︎ 」
クラブホステス:「きゃー、こんなのはじめて。
なんなのこのじじいー。」
周りの連中は、
いっせいにじいさんに注目している。👁
ダメだ。終わった。
諦めかけたそのときだった。
じいさんは耳元でささやいた。👂
じいさん:「さあ、いまのうち逃げるんだ。」
私は耳を疑った。
じいさんは私の目を、しっかりと見据えている。
じいさん:「はやくするんだ。ここは君のような人間が来る場所じゃない。」
じいさんは続ける。
じいさん:「ここは邪悪な時代だ。
はやく平和な時代へ戻るんだ。」
じいさんはすべて分かっている。
真実のじいさん:「 いつも銭湯へいきなさい。
銭湯には真理があります。 」
私:「わかりました。
でもどうやって戻るのですか?」
じいさん:「方法が一つだけある。」
私:「待ってください。あなたはなぜここに
いるんですか?」
じいさん:「私は30年後から送り込まれて来た。
モンスターを倒すために。未来を変えるために」
私:「そうだったんですね。
でもあなたもいずれ戻るんですよね?」
じいさん:「私が乗ってきた
″ タイムマシーンG3 ″ は爆破した。
戻る気は初めからない。
もう誰も戻らない。来る者もいない・・・
・・・・やつと1対1の勝負だ‼︎ 」
ホスト:「じじい、どこみてんだよ。
もっと俺たちを楽しませてくれよー‼︎」
成金社長:「金が足らんのかー?‼︎」
キャバ嬢:「男らしくもっと腰振りなさいよー」
じいさん:「フゥア、フゥア、
フゥッ、フゥ〜〜〜。」
じいさんはパラパラを踊り続ける。
じいさん:「さあ、話は終わりだ。
はやくここから逃げるんだ。
二度と戻ってきてはいけない。」
じいさんはお立ち台から降りてきた。
じいさん:「ちょっとトイレ〜。
フゥア、フゥア、フゥ〜〜〜。」
じいさんは私に合図した。
じいさんは裏口へ回った。
あとに続く私。
地下へ続く階段を降りる。
しばらくすると、広い機械工場のような場所に
出た。
じいさん:「一度しか言わないからよく聞け。
そこの階段を上がると、扉がある。
奥に進んでいくと光る扉がもう一つある。
それが現代へつながる扉だ。」🚪
私:「一緒にいこう。」
じいさん:「残念だが、それはできない。
私にはやるべきことがある。
それに現代へは1人しかいけない。
扉は消えてしまうんだよ。」
後ろからは、やつが近づいてきている。
じいさん:「会えてよかった・・・。
さあ、時間がない。はやくいけ‼︎」
ガチャ・・・
工場の扉が開いた。何者かが入ってくる。
じいさん:「絶対に振り帰らずに、突き進め。
過去に怯えず、未来へ飛び立て‼︎」
成金社長は巨大な口で、
じいさんに頭からカブリついた!!!
じいさん:「なにをしている!(◎_◎;)
ワシのことは気にするなー。
はやくいけー!!! 」
私は扉へ走った。
じいさん:「絶対に負けんぞー、成金やろうがぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああーー!!!!! 」
前方に扉が見える。
勢いよく扉を開け、全力疾走する。
ひたすら直進すると、先に光りが見える。
私:「あれがじいさんが言ってた、現代につながる扉か・・・。」
その時、後方で爆発音がした。💥
振り返ると、工場が崩れ去っている。
じいさんは、ディスコごと爆破したのだ。
私:「じいさん・・・。」
すべては終わった。
始まりはじいさんのパラパラだった。
銭湯での何気ない日常風景。
そこから時空を超え、邪の国へ。
そこでは人間の醜さと
そして熱く優しい魂に触れる。
そしていま、再び時空を超えようとしている。
ものすごいドラマだった。
一日で何十年も歳をかさねたような・・・
帰ろう、現代へ。
オレたちの時代へ。
その時だった!!
ズドーンという炸裂音!!💥
工場のガレキの中から、何かが出てきた。
”何か” は、ものすごいスピードで
こちらへ向かってくる。
間違いない。やつだ。
やつがやってくる‼︎
そしてあっという間に、その姿を露わにした。
笑うでもなく、怒るでもなく
ただ無表情でこちらを見ている。
どうする・・・。
数メーター先には、未来へ続く扉がある。
ダッシュすれば、逃げきれるかもしれない。
闘うという選択肢もある。
しかし食われてしまうかもしれない。
じいさん、あんたならどうする?
私は目をつぶった。
そうだよな、じいさん。
あんたならここで引くはずないよな。
考えは固まった。
ここは絶対に引けない!!
じいさんの魂は継承されている。
もう誰もいない。誰もこない。
オレがやらなければ、誰がやるんだ。
私:「社長ぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおーーーーー!!!! 」
成金社長がゆっくりと近づいてくる。
ダメだ。足がすくむ。
いったい私に何ができるというのだ。
成金社長は私の目の前に立った。
喰われる。
すまない、じいさん。
オレでは何もできなかった。
成金はゆっくりと口を開いた。
そして言った。
成金:「銭湯に、デカビタCはあるんですか?」
完
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身体をポカポカにしたあとは、
いよいよ水風呂だ。🛁
壁に文字がかかれている。
「天然の地下水を使っているため
色がついております。」
ゆっくりと水風呂へつかった。😚
水が上部のライトに照らされ、
黄金水って感じだ。✨
手で水をすくってみた。
手から滑らかに水が溢れ落ちる。💎
手足を伸ばし、全身で水を感じてみる。
そしてゆっくりと上部に描かれた富士山を眺める。
私は開放感で満たされた。
銭湯ってやっぱいい。😆
サウナがなくとも十分 ”ととのい”を
味わうことができた。🏝
脱衣場へ出ると、店の若者が掃除をしていた。
薬を付けながら、丹念に掃除をしている。🧐
パラパラ踊ってた老人が
風呂から脱衣場へあがってきた。🕺
そして店の若者へ話しかけた。
パラじい:「若大将がいつもキレイにしてくれるから温泉いかなくて済むよ。」
若者は笑顔で答えていた。
地域の人との会話が弾む。
古き良き下町の感じが漂っている。
上部に目を向けて驚いた‼︎
防犯カメラがこちらを向いている。🎥
下には ″防犯カメラ作動中” という張り紙がしてある。
カメラは完全に私をとらえている。
私も完全に作動中である。🍌
※あとで調べたところ、法律的に問題はないそうです。盗難などがあるため、やむなく付ける店もあるようです。
入口のミニ庭園は、下からライトアップされていた。なかなかキレイだ。
”ととのい” になかなかいい空間であろう。🍁
フロントに出ると目の前に休憩室のベンチがあった。上部ではテレビが流れている。📺
前にはビールや飲料水の冷蔵庫。
その横には駄菓子コーナーがある。🍭
子供のころ近所にも駄菓子屋があった。
よく友達と通っていたなー。
懐かしい思い出だ。👶
帰ろうと入口に向かったら、
奥に休憩スペースがあることに気がついた。
行ってみると、庭園がある。
脱衣場にあった庭園より、ずっと広い。🍂
私は庭園のベンチに腰掛けた。
緑につつまれ、小さな池の中では
鯉が泳いでいる。🦍
背後には住宅も見える。
住宅街の一画に、静かに佇む和空間。
右上にはライトアップされた「ゆ」という看板が
静かに光を放っている。♨️
かすかに聞こえる水のせせらぎと
ライトアップされた庭園が心地よい。🍂
日々の日常で荒んだ心が洗われるようだ。
帰り道、町がいつもと違って見えました。☺️
本日もいいお湯でした♨️
『癒し』『健康』『おもしろい』『笑える』『ブログ』
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